コスト減,安全管理に陰

このようなタイトルの記事が,2月23日の日経新聞に掲載されていました。神奈川県と契約先のIBMが,コストを最優先するために,サービス品質の低下(個人情報の流出)を招いたことを取り上げています。

記事には書かれていませんが,ここでの議論のポイントは,資金が不足している厳しい環境下において,「コストの削減」と「品質の維持・向上」のどちらを優先させるのか,ということだと思います。品質では一流のサービスを提供すると考えられているIBMでさえ,コストと品質のジレンマに追い込まれていたことは,この問題が一筋縄ではいかないことを改めて認識させられる結果になりました。

ここからの学びは,組織の果たすべき理念を忘れずに,「品質を向上させること」に徹することができる強い組織を創ることの大切さ,なのだと思います。

チャレンジングな目標ではありますが,「品質の向上」を基礎に,あらゆる点を見直すことで結果的に「コスト」が下がる,という循環になるために知恵を絞ること。

組織のメンバーが知恵を絞る中で出てきた解は,結果的にイノベーションに繋がるのだと思います。イノベーションは,民間でのみ起こるものではありません。政府や非営利組織としても,経営努力を怠らずに,何が品質向上に繋がるのかを必死に考える必要があるのでしょう。

厳しい環境下で知恵を絞って生き延びてきた戦後の日本企業の中に,いくつかの答えが眠っているような気もしています。